クズの主張

本や音楽の紹介と、クズの主張(ё) 22歳某書店員男性のブログ(ё)

新しい形の創作に「参加」してみませんか?

現在僕がクラウドファンディングパトロンになっている企画、

 

「旅するピアノ」の絵本を作りたい!


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について今日は紹介します。

 

 

そのまえに


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なにそれおいしいの?

クラウドファンディング(英語: Crowdfunding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。 ソーシャルファンディングとも呼ばれる。」         (Wikipediaより抜粋)

簡単に言うと、

こういうことをやりたいです!共感してくれる人は支援してください!

的な仕組みです。

パトロンになるとは、支援者になることです。

 

募金との大きな違いは、支援額に応じて、企画者の設定したリターンが貰える所でしょうか。

パトロンとして誰でも企画に「参加」し、一緒になにかを作り上げる、成し遂げる

という所が、クラウドファンディングの魅力かもしれませんね。 

 

 

 

僕がこの企画を支援したいと思った理由

 

そんでもってこの企画は、

絵本を制作する資金を集める、という企画です。

camp-fire.jp

この物語は現実とリンクしており、作者の身に実際に起こった出来事がもとになっています。

 

むかしむかし

ある政令指定都市に、お兄さんとお姉さんが暮らしていたそうな。

ある日、お兄さんがスマホを覗くと

「大きなピアノいりませんか?」

というツイートが どんぶらこ、どんぶらことタイムラインを流れてきて・・・

いかがですか、書き出しの、このユーモア。

 

そしてプロジェクトページの中で作者はこう語っています。

 

近い未来に、ぼくやみなさんのこどもたちが、この絵本を読んだ時に

 

『ねーねー、この人たちってどうやって本当にピアノ運んだのー?』

 

『このピアノ見にいってみたいなー!おおまちってどこにあるの?』

 

そんな会話をしながら、実際に友達にその話をしてもらったり、ピアノのある場所へ足を運んでもらえたら素敵だなって思いました。

 

 

物語は、本の中の世界だけじゃなくて現実にもつながっていて。

だから、みんなも本の中の世界のように『面白い!』と思ったことをどんどんやってほしい。 

そんな世界を夢見て、絵本を作ろうと思いました。

 

 

子供って大人が思っているより案外冷静なところがあって、 「これはどうせ空想でしょ」と、がっかりしている部分てあると思うんです。

それは大人たちが、社会の厳しさばかりを語るから。

たしかに社会は厳しい。

「でもときどき、こんなことも起るんだよ?本当だよ?」

と示してあげられるような、そんな絵本があってもいいんじゃないかと思うんです。

そしてその絵本は、この企画へのみんなの共感、そして支援があって初めて、作れるんです。

実現したら、素敵なことだと思いませんか?

camp-fire.jp

支援のための登録は5分でできるほど簡単で、支払い方法も多彩です。

ちょっとでも共感してくださったかたは、拡散していただくだけでもありがたいです!

 

新しい形の絵本製作に、あなたも「参加」してみませんか?

 

太宰治ファン必見!三鷹の古本カフェ紹介

太宰治ファンに朗報です。

古書店好きなひとに朗報です。

ブックカフェ好きなひとに朗報です。

 

太宰治ゆかりの地である東京都三鷹市に、

太宰ファンの奥さんが営む古本カフェがあります。

それが今回紹介させていただくお店、

フォスフォレッセンス



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お気付きの方もいますでしょうか?

そう、太宰の作品からとった名前なんです。


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(正面の棚の裏にも席があります)

席は3つ程度で6人ほどしか座れない小さな店内。古書店としての営業に比重を置いているとのこと。

言わずもがな、太宰に関する書籍がたくさんあります。(開店の際も、仕入れなどはせずご自身の持っていた本だけで始めたんだとか)

太宰ファンの奥さんと話が弾んでしまいあまりの居心地の良さに写真を撮ることを忘れるほどでした。

 

 

たくさんの太宰関係の書籍や肖像画やポスターまで散りばめられた店内に見とれながらも、メニューの太宰ラテなるものに興味を惹かれて注文。


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もう、ほんっっっとに好きなのが伝わって来ますね。

ミルクの味が強く、苦味が苦手な僕には最高な一杯でした。ごちそうさま。

 

なんといってもブックカフェの魅力は、

買ったばかりの本を読みながらコーヒーを飲んでゆっくりできることですよね。

なんなら買わなくても席で読んで良さげな雰囲気があります、貴重な本は非売品になっているくらいですからね。

 しっかりwi-fi完備なのもgood。

星野源さんの本や又吉直樹さんの火花、有名な小説の漫画版など品揃えも豊富ですので、読書家なら訪れて損はないです間違いなく。

 

まとめ

  • 三鷹の雰囲気にマッチした素敵な古本カフェです
  • 店主さんの趣味が全面に押し出された店内が最高
  • 太宰ファンは要チェックなお店

 

 

会話が弾んで僕もブックカフェを開きたいと思っていることまで話し、いろいろアドバイスまでいただき、ぜひオープンしたら報告に来てね。と…本当に素敵な店主さんでした。

 

 

東京にお住まいのかた、

東京に行かれるかた、

 

ぜひ一度、フォスフォレッセンスを訪れてみては?

 

 店舗情報

  • 店名...… フォスフォレッセンス
  • 住所……東京都三鷹市上連雀8丁目4-1
  • 営業時間……12:00~19:00
  • 定休日……火曜日・水曜日
  • アクセス……小田急バス三鷹警察署前から徒歩5分

 

あわせて読みたい

太宰治|人間失格 を読んでほしい理由 - 感動のおすそわけ

えんとつ町のプペル、泣ケル。

どうも、川島はなぢです。

今日はキングコング西野さんの絵本、

えんとつ町のプペルをいまさらながら紹介します。

 

ビジネス書の出版、レターポットの開発など、マーケティング戦略や斬新な活動が注目されがちな西野さんですが、彼の絵本を読んでみたら、なんだ、めっちゃ泣けるじゃんか。となった次第です。

 

 

えんとつ町のプペル

えんとつ町のプペル

 

 

 

周囲を高い崖に囲まれたえんとつ町の人々はえんとつの煙により、空に輝く星を知らない。そんな町で星の存在を信じる少年。

 

誰からも嫌われる「ごみ人間」ことプペルを庇うことで周囲から咎められる少年。

 

少年は空に輝く星に出会えるのか。

 

 

芸人という肩書きに囚われず社会の常識に挑む西野さんからの痛烈な風刺は大人の心にこそ刺さるのではないか、そんな風に思えた絵本でした。ちょっとした伏線も張ってあり、それが回収される感動のラストにも注目です。

 

もちろん!

子供にもおすすめです。とても道徳的な話なので。

 

まとめ

これだけ売れているのは、マーケティング戦略だけが理由ではなく、それだけ素敵な作品だから。

 

 

もっとたくさんの人のにこの本が届くことを願って止みません。

 

最後に作中の言葉をどうぞ。

信じぬくんだ。たとえひとりになっても。

 

 

最後まで読んでくれてありがとう。

 

 

 

 

 

命懸けで殺したい人はいますか?

お久しぶりです、川島はなぢです。
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突然ですが、みなさんは命懸けで殺したい人、いますか?

人を殺したいと思ったことはありますか?

 

今回紹介する小説は、未来の日本が舞台です。

未来の日本では、10人産んだら1人殺せる「殺人出産システム」で人口を保っていて、主人公育子の姉の10人目の出産が近づき… 

 

という話です!

 

こんな人に読んでほしい

  • 社会や常識について考えさせられたい人
  • 命や、善悪について考えさせられたい人
  • 結婚や出産について関心がある人

 

 

殺人出産 (講談社文庫)

殺人出産 (講談社文庫)

 

 

 

コンビニ人間」で芥川賞を受賞した、村田沙耶香さんの作品です。

コンビニ人間」も個性的な主人公を通して普通とはなにかを痛烈に問う作品でしたが、

殺人出産システムという設定もエグいですね…

主人公育子の姉が10人目の出産を終えて合法的に人を殺す権利を得た時、誰を選ぶのかが最大の見所です。エグいですよ。

 

今から百年前、殺人は悪だった

 

昔の人々は恋愛をして結婚をしてセックスをして子供を産んでいたという。

 

など、世界観が作り込まれていてどんどん引き込まれて行きます。

 

 

とても印象に残った言葉を最後に紹介します。

あなたが信じる世界を信じたいなら、あなたが信じない世界を信じている人間を許すしかない。

 

大きな時の中で世界はグラデーションしていて、対極に思えても二つの色彩は繋がってる。だから、今立っている世界の「正常」が一瞬の蜃気楼に感じるんです。

 

 

多様性が叫ばれる現代を生きる僕達にとって、一度読んでみる価値のある作品ではないでしょうか。

 

 

 

最後まで読んでくれてありがとうございます。

「自分て価値ないな」と思うときに聞いてほしい3つの曲


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こんちには、川島はなぢです。

 

みなさんは、虚無感や自己嫌悪に襲われることはありますか?

そしてそんなとき音楽を聞いて元気をもらうって人、いますか?

 

今日は、そんなとき僕を救ってくれる音楽を3つ紹介します!

 

こんな人に聞いてほしいっ

  • 自分の仕事が好きになれない人
  • それ以前に自分が嫌いだわ…って人
  • いつも損してばっかな気がする人
 
 

 それがこの三曲です!

  1. 彩り   /  Mr.Children
  2.  僕が一番欲しかったもの  / 槇原敬之 
  3. ナモナキヒト  /  amazarashi

 

 

 

 

 

言わずと知れた日本を代表するバンド、Mr.Childrenの曲ですが、代表曲というわけではなく案外知られていない一曲です。

 

ちっぽけな自分でも必ず誰かの役にたっていて、生きる意味なんてそれだけで充分で、目の前の大切な人を笑顔にするにも、それだけで充分。

そんな風に思わせてくれる一曲です。

 

歌詞を少し紹介します。

ただ 目の前に並べられた 仕事を手際よくこなしてく コーヒーを相棒にして

いいさ 誰が誉めるでもないけど

小さなプライドをこの胸に 勲章みたいにつけて

 

僕がした単純作業が この世界を周り回って  まだ出会ったことのない人の  笑い声を作っていく

そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える

Mr.Children - 彩り - ap bank fes 09 LIVE - YouTube

 

彩り - Mr.Children - 歌詞 : 歌ネット 

 

 

こちらも日本を代表する歌手、槇原敬之さんの一曲。

僕がこの曲と出会ったのは小学校低学年のころで当時携帯もウォークマンも何ももっていませんでしたが、携帯を手にいれた瞬間この曲をダウンロードしました。忘れずに覚えていたんです。そして今でも聞いています。

 

ずる賢い人や気の強い人にいつもいいとこ持ってかれる…

自分を犠牲にしすぎて疲れた…もうバカバカしい…

 

 

そんな人は、ストーリー性のあるこの曲の、ラストに必ず感動します。

とにかく歌詞が素敵な一曲です!

 

僕が一番欲しかったもの - 槇原敬之 - 歌詞 : 歌ネット

 

 

 

  • ナモナキヒト  / amazarashi 

 

最後は僕の大好きなバンド、amazarashiの一曲。

こちらはあまり知られていないバンドかもしれませんね。

 

 amazarashi(アマザラシ)は、日本のロックバンド。ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ所属。青森県で結成された。バンド名は「日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝しだが“それでも”というところを歌いたい」から名付けられた。

 (Wikipediaより)

「部屋で曲だけ作って暮らせたら最高だな」などの理由から顔出しをせずに活動しているのも特徴の一つです。

そしてなんと言っても魅力的なのは、辛辣な歌詞です。

綺麗事の一つもない絶望感の中から希望を見いだす歌詞で、コアなファンを獲得しています。誰にでも共感できるようなバンドではありません(笑) しかしながらハマる人はハマる。そんなバンドです。

 

今回紹介しているナモナキヒトは、

amazarashiの音楽の中では普遍的な内容だと思います。

ナニモノにもなれない自分のままそれでも生きていくということを歌った歌です。

自分が曲のド真ん中にいるような気分になれます。

 

ナモナキヒト - amazarashi - 歌詞 : 歌ネット

 

 amazarashi 『ナモナキヒト』 - YouTube

 

 

最後に!

今回も僕の趣味を一方的に布教する形になりましまが、

ぜひみなさんのおすすめも布教してくださいね(*´-`)

 

 

最後まで読んでくれて、ありがとう。 

 

厭世マニュアル 阿川せんり

それにしても、こんなにデビュー作にふさわしいデビュー作もない。   森見登美彦

 

 

どうも、川島はなぢです。

 

今回紹介するのは、阿川せんりさんの

厭世マニュアル

です。

 

こんな人に読んでほしいかも

  • 薄暗い青春を送ってきた人
  • 社会や周囲に対して不平不満がありすぎて脳みそが爆発しそうな人
  • けれどそれを我慢している人

 

 

 

第6回野生時代フロンティア文学賞を受賞された阿川せんりさんの、このデビュー作。

 

まっさきに目に飛び込んでくるのが、タイトルの「厭世」という言葉。

 

(この世を嫌なものに思うこと。人生に価値がないと思うこと。的な意味の言葉であります)

 

王道的な青春物や純愛物なんかより、厭世的な考えや自分の弱さやマイナスな部分を形にして昇華した作品が好物の僕は、タイトルにひとめぼれをして購入したのですが、

読み終えた今、これはある意味で青春小説なのだと思っています。

 

常にマスクを付けて生活することで、他人の心と自分の心との間に鉄壁を築いてきた主人公。

 言いたいことを言わないことで、

しかもそれを悟られないようにすることで、

自分の心を守ってしまう。

そんな人って、僕も含めてけっこういるんじゃないかと思います。

 

 

でも言いたいことを言わないでいると、

どんどん誤解されていく。

 

でも言いたいことを言い通して生き続けることも、難しい。

 

この葛藤に折り合いを付け、臨機応変に最適解を導き出せるようになったとき"青春"が終わるのだとしたら、

この小説は確かに"青春小説"なのだと思います。

この物語の主人公は

キスもしないし手も繋がないし恋もしません。

 

でもこれは青春小説なんです。

薄暗い青春を送ってきた人間にとって、反撃の狼煙をあげる一冊であり、救いの一冊なんです。

物語終盤に一気にたたみかけられ、スカッとした気分で読み終えられます。

 

ここまで読んで下さった方は、

薄暗い青春を捉えた灰色の風景が淡々と語られるマニアックな物語

を想像しましたか?笑

 

そんなことはないんです!

主人公目線で語られる一人称小説なのですが、

登場人物の多くはアダ名で語られ、

主人公も「口裂け女」を自称するなど、

自虐的でユーモラスな文体が、物語全体をポップに仕上げてくれています。

なので薄暗い青春を送ってきた人におすすめなんて書きましたが、だれが読んでも楽しめるとも思うのです。それが阿川せんりさんの、作家としての確かな実力なのでしょう!

 

まとめ

  • 手も繋がないし恋もしない形の青春小説です。
  • 「厭世的」というと堅苦しいですが、心に壁を作ってしまう主人公に、共感できる人は多いはず!
  • 主人公のユーモラスな語り方が面白い! 

 

 

 

 

最後まで読んでくれて、ありがとう。

 

 

厭世マニュアル (角川文庫)

厭世マニュアル (角川文庫)

 

 

 

ついでにどうぞ

社会に対して逆ギレしたいときにオススメの曲があります - 感動のおすそわけ

内気な自分を好きになれない人に読んでほしい本があります - 感動のおすそわけ

【注意】忙しい人は読まないでください。

どうも川島はなぢです。

とかいう定型文は今日はいらない。

あんなタイトルにしたのは、なんの価値もない内容だからだ。今までは、砂の数ほど溢れかえったブログ論を読み漁ってド素人なりに参考にして、少しでも価値のある゛記事゛に仕上げようとしてきた。

でも、今日はもう違う。

正直言って、今書きながら、どんな所に着地させるのか、なんのイメージもない。ただ、叫びたくなったから、書いている。

 

ブログを開設して1ヶ月強で、たったの、10記事。とにかく記事数を積み重ねることが大切だと知っていながら、10記事。

 

使い古された比喩表現で言い表すならば、敷かれたレールの上を走る人生を降りたかった。 そんな一心で、会社を辞めてから3ヶ月が経った。

自分が何者なのかもわからないまま、自分だからこそできることがしたいなどと望んで、

ブログを始めた。自分の感性を生かしたい、感情を形にしたい、などと夢見て、小説を書いた。これはなんとか一作書き上げて、とある純文学系の新人賞に応募をした。バイトをしながらブログを頑張って、稼ごう、などと目論んだ。

遠くの景色を見て走り出した。靴を履くことさえも忘れて。

足元は、針地獄だった。裸足で針地獄の上を歩いても平気な人もいるらしいが、僕は違った。気づいたら、就活していた。

 

好きな事を仕事にする。とかいう、夢を叶えた人たちの手垢でベトベトの言葉。

頑固にこびりついたそれは簡単には落とせないので今の僕なりに噛み砕くなら、それは、

仕事になるまで続ける

ということなのかもしれない。好きで居続けることの難しさを、体感したのである。

無い物ねだり発作に、特効薬はない。無い物ねだりをしない人間でありたいけれどそれは難しいし、果たしてそれは人間といえるのだろうか。

 

無い物ねだりの成れの果てとしての就活。

 

別にブログを書くことも小説を書くことも、働きながらでも可能なはず。

 

ではそもそも、なぜ会社を辞めたのか。

 

 

 

 

 

僕は今さらになって、大きな物事や既存の物事に中指を立てたくて仕方ないのである。

 

学生時代に、制服のボタンを開け、スカートを折り、青春を謳歌してきた種族が今、続々と本能にしたがって社会に適合している。

20歳を越えたあたりから今までの2年間、それをひしひしと感じてきた。

何の疑念も抱かずに、あるいは疑念を抱いてもそれをしっかりと心の奥に閉じ込めて蓋をして、彼らはとうとう常識を語り始める歳になった。

 

ほんとにそうか?

そもそも普通ってなんだ。

 

などと、今さらになって社会に噛み付いては弾き返され、歯は欠け、心も折れかけ、

ただ厭世的になって御託を並べる弱虫。

 

 

いつか僕も、強い虫になるのだろうか。

普通に働いて、普通の人と結婚して普通に家を建てて普通にミニバンに乗って普通の家庭を築くのだろうか。

 

良い悪いは別として、

その時彼はもう、小説なんて、最初の一行も書けないだろう。

弱いから、みんなとは違った手段で、諦めずに自分を主張したいのである。厭世的だから、書けるのである。

僕の書く小説なんて、所詮は御託の塊である。御託を、物語風に並べかえただけの代物である。

結局は自分の心の中の叫びを、誰かにわかってもらいたい。その気持ちだけに生かされているといっても、過言ではないのだ。

 

 

 

そんな弱虫のこの叫びには、なんの価値もないかもしれない。誰の役にもたたないかもしれない。言わば、海に漂うメッセージボトルである。誰が読んでくれるかも、誰に読んでほしいのかもわからない、叫び。

それでも叫び続けたいと思う、22の夜です。

 

 

 

 

もし一人でも、ここまで読んでくれた人がいるのなら、僕はあなたに生かされている。

 

そしてそんなあなたなら、

今度は僕が生かしてあげることができるのかもしれない。

 

とある純文学系の新人賞に応募した作品は、落選した暁にはなんらかの形で公開します。もちろん無料で。その時は是非、のぞいてみてね。

 

 

最後まで読んでくれて、ありがとう。